「私は別にいいですよ?」
するとその男の人たちは続けて言うのだった。
「その、君も一緒に
写ってくれないかな?」
「あたし?」
「うん」
思わず、自分を指して確認する。
だって信じられなかったから。
そして一緒に写真を撮る。
すると先輩たちは「いい思い出になったよ!」と笑ってくれた。
その風景を見ていたのか、次から次へと写真撮影をお願いされるようになってしまっていた。
「明音。
これってどういうことだろ」
「そう言えば去年もね、ミスコン優勝者と写真を撮りたいって言われたんだ」
「それ、あたし関係ない」
「違うよ!ミスコンの
優勝者は私だけじゃない」
「え?」
「茜も一緒に出てたから貰えたの!みんなに認めてもらえたんだよ」
明音は笑って言うのだった。
「…うん」
「茜はかわいいって、
分かったでしょ?」
にやついて言う明音に少しイラついた。
けれど少し嬉しかった。
それからなぜか写真撮影会になってしまったのだった。
蒼次や陽平も囲まれていた。
あたしと明音も囲まれてしまっていた。
先生たちが卒業式が始まると言いに来るまで続くのだった。

