「それより茜。
これからどうするんだよ」
蒼次はこれからどうするのかと訴えてくる。
「ちゃんと貴之のことを
説明しようと思う」
「でもどうやって…」
「それもちゃんと考えてる」
あたしの意志は固かった。
どんなことがあっても揺るがない。
絶対に伝えたい。
あたしの意志が強いと理解してくれたのか蒼次は優しく頭をポンッと叩くのだった。
何かあったら言えと言うように。
「それよりさ、
写真とっていい?」
「………」
陽平の唐突で気が抜けそうな言葉に、さっきまでの緊張感が吹っ飛んでしまった。
「はい?」
「いいから!」
なぜか陽平は乗り気だった。
そして明音と茜をはさんでポーズをとる。
もちろん、シャッターを押したのは蒼次だった。
すると、それを見ていた男子卒業生2人が近づいてくるのだった。
「良かったら一緒に
写真撮ってくれないかな?」
「明音、写真だって。
撮ってあげれば?」
隣にいた明音に尋ねる。
少し悩んでいたようだが、OKしていた。

