「やっぱり、
陽平って奴に似てる」

『それ以上言うな。
ちゃんと教えてやるから』


それにしても、そんなに一緒にされるのは嫌なのだろうか。


「何があった?」


蒼次は確かにはっきりと言った。


『お前が酒で酔っ払って、
貴之と仲が良かった』

「それって、どういう…」


ツーツーツー


あたしが問い詰める前にアイツは一方的に電話を切った。


「最悪…」


そのあと何度もかけたけれど出てくれることはなかった。


蒼次が言った言葉が忘れられない。


特に『貴之と仲が良かった』の部分が。


どういう経緯で仲良くなったのか。

何かしてしまったのか。


あたしは痛む頭をかかえながら、もう一度悩むのだった。



***


もう1人の明音も、もやもやしたまま気が付けばある玄関の前に立っていた。


昨日のクリスマスを過ぎて、今日からは冬休み。


昨日はチラッと雪が舞ったが、雪の積もっていない冬休みが始まった。


私は昨日から、頭の中で整理ができないままだった。


帰ってからも脳内でやっぱり考えてしまうんだ。



だから、やっと思い起こして茜の家の前に立っていた。