僕の可愛いお姫様

「梅雨李、おいで。」

パーカーの袖から覗く、骨張った掌。
あぁ、どうしたって異性を意識しちゃうでしょ。

その指で、次はどんな風に私を虐めるの?

「おいで。」

ふわりと柔らかく微笑まれたら、もう逃げられない。
子猫の様にいそいそと、あなたに「這い寄った」。

「ほら。」

細く長い指から与えられたのは、あなたの愛情ですか?

「お腹、空いたでしょう?
コンビニの物だけど、サンドイッチ、一緒に食べよう。」



喉に通せば…

ー…ゴクン。

味はしない。