僕の可愛いお姫様

その日からの梅雨李は、まるで人形の様だった。

食事を摂る。
排泄をする。
言われるがままに動く。
薄く、表情が変わる。
一言、二言、言葉を話す。
少し高性能な人形。
その言葉がピッタリだった。

抱き締めれば、ゆるゆると抱き返す。
そこにはきっと、彼女の意志は無い。
そうされたから、そうする。
ただの反射神経。
そうだと解っていても、彼女の体温は確か過ぎて、俺はもう、後戻りなんて出来なかった。