僕の可愛いお姫様

そっと梅雨李から躰を離して、彼女の髪を撫でた。

どうしたの、と微笑む彼女の表情は堅い。
気恥ずかしさのせいだろうと思った。

「何でもないよ。
さて、と。食糧もいっぱい買ってきたし、お昼にしようか。パスタで良いかな?」

「何でもいいよ。…お腹空いちゃった。」

「だろうね。昨日から何も食べてないから。」

意地悪っぽく梅雨李に笑いかける。
穏やかに流れる時間が幸せだった。
突然変わった梅雨李の態度にも、不審がる気さえ起こらない。
気を張っていただけだ、意地を張っていただけだ、なんて都合良く考える。

梅雨李が俺だけの物になる。
それが現実味を増して、迫ってくる。

夢じゃない。
…やっとだ。漸く大切な君が、俺だけの物になる…。