僕の可愛いお姫様

彼が部屋を出て、どれくらいの時間が過ぎたのかは、分からない。

相変わらず暗いこの部屋は、陽の光さえ、侵入を拒んでいる。

掛け時計がある筈だ。
多分、私の後ろに。
躰を動かせば見える筈だけど、昨日よりもこの拘束はきつい。
躰を動かす事も、億劫に感じ始めていた。

時間くらい、と思う。
どれだけ時間が経っていようが、今の私には、関係の無い話だ。
どれだけ時間が経ったって、一生このままな気がする…。

どうしてこんな事になったのか、何が私達を狂わせてしまったのか、考えても解るわけもなくて、涙だけが絶えず流れ落ちた。