僕の可愛いお姫様

幸福と共に、少しだけ訪れる「罪悪感」。

テーブルの下に転がる黒い物体に手を伸ばす。

スタンガン、というやつだ。
日頃から常備しているわけでは勿論ない。
梅雨李を繋ぐ、この「命綱」達もまとめてインターネットの通販で購入した。

今の時代、何でも簡単に手に入るんだな。
…君以外は。

ごめんね、梅雨李。
手荒な真似をしないと、君はきっと素直に聞き入れてくれないと思ったんだ。

君を傷付けたいわけじゃない。
全ての害から君を守る為。
それだけの為だよ。

自由に動ける躰を与えてしまえば、君はきっと…此処から………だから今だけ。