澄んだ空の下で


「セナに助けてもらったからって、チヤホヤしてんじゃねーよ、馬鹿かお前は」

「馬鹿って何よ!別にセナさんにチヤホヤなんてしてないし、浮かれてもない!浮かれてんのはそっちでしょ!?」

「は?」

「女とキスしてたくせに!浮かれてんのはそっちじゃん!!」

「別に俺からしたわけでもない。つか見んなよ」

「何それ!見たくて見たんじゃないし!あんな所で堂々としてる方がおかしいでしょ!?」

「だから俺からした覚えはない。つか、お前何怒ってんの?」


…ついムキになってしまった。

少し荒れた息を整えようと軽く深呼吸をする。


だって、あんな所でキスするほうがおかしいじゃん。


「…帰る」


ポツリと出た言葉。

背を向けて一歩踏み出した時。


「待てよ」


グッと引かれる腕とともに、何故か涙か込み上げて来た。