「だから何だっつーの!」
なんでここまで態度が変わっちゃうんだろうか。なんて思った。
前までの恭はどこいったの?
もしかしてこれが恭の本当の姿なの?
今まで無理してた?
やっぱし周りが言ってた恭って、本当だった?
「あたしは――…」
信じたくないよ。
そこまで言葉が出なかった。
ダン――…っと鈍い音とともに、一瞬にして身体が鉄のドアにくっついた。
恭があたしの身体を壁に押し付ける様にして、ドアに手をつく。
「そー言うの、面倒くせーの。お前には関係ねーよ、俺が何しようが、俺が誰と寝ようが関係ねぇだろ?」
「……」
低い声に思わず身が縮む。
「周りなんて関係ねーよ、俺自身で動いてんのに他人のお前から口出しなんてされたくねーよ」
「……」
「つか、何?お前も抱かれてーの?」
「……っ、」
グッと身体が密着した瞬間、思ってもみないほどの恐怖心と嫌なフラッシュバックが蘇る。
その瞬間――…
バチン!!
と、鈍い音が辺りを響かせた。



