このまま楽になる方法を考えてしまった。
…アオに言われた通り。
あたしは恭に係わっちゃいけないんだった。
だから、あんな忠告。
美奈子、ごめん。
聞かなかったね、あたし。
でも、もうこれで最後にしよう。
ごめん、美奈子…
雨に混じって吹き寄せた風がスカートを靡かせる。
汚れたスカート。
もう必要すらない。
雨で涙さえ分んなくなっちゃって、今自分が汚れているって事ぐらい分かる。
誰にも、誰にも迷惑なんて掛けないから…
もう、掛けないから――…
「…おいっ!!」
不意に聞こえた声に更に身体がビクンと上がった。
バクバクと鳴る心臓。
そっと心臓に手を当てて見たらカナリ早い速度で打ち付けていた。
「お前、何してんの?」
その声とともに近づいてくる足音。
だから。



