中に入ると和希と目が合った。 けど、すぐに逸らされた。 「愛莉ちゃん、ちょっといい?」 和真が遠慮がちに聞いてきた。 「うん、いいけど。どうしたの?」 「ここじゃ、ちょっとあれだから…。 場所変えてもいいかな?」 そんなに大事なことなのかな? 「うん、いいよ」 「赤城、ちょっと愛莉ちゃん借りるな」 和真は、流星にそう言った。