「あか、ぎ…」 「だから、んな改まんなくていい」 小野田は、小さく笑った。 「隙があったら、愛莉のこと奪いに行くからな」 「いつでも来いよ。愛莉はぜってぇ渡さねぇ」 「俺が入る隙んてねぇってか」 「当たり前だ」 「でも……なんかあったら遠慮なくもらう。 愛莉のこと、泣かしたりしたら許さねぇからな」 「泣かさねぇよ」 絶対に…。