「じゃ、俺の誤解?」

「はぁ!?なにがよ」

「俺、気付いてたよ。愛莉が校門前で隠れてたのとか。いつ、渡してくれんのかなって思ってたけど、いつまで経っても来ないし、挙げ句の果てには翼とどっか行っちまうし。

だから俺、翼とバックレたのかと思った。
今日、記念日ってことも忘れてんのかなって。
そう思うと、なんか俺だけ浮かれてたみたいで…。

それで、ちょうど告白して来た女と帰ったんだ」

は、はあぁあぁあ!?

じゃ、お互い誤解してたってこと!?

「な、なんだぁー…」

一気に体の力が抜けた気がした。

「よかった…。私、流星に嫌われたのかと思った…」

「ごめんな…?」

流星は、申し訳なさそうに謝ってきた。

「私の方こそ、ごめん…」

そう言うとチュッとリップ音が聞こえた。