俺様と闘う私『一部・完』

 警察と話が終わった後、あれこれと手続きをして一旦帰宅した。


 私自身もこんなパーティー仕様な服装で、いつまでもこの姿でいたくはなかった。



 ―――おばあちゃん、一人にして、ごめんね……



 そう思いながら病院を後にした。



 家へは、志貴も同行してくれた。



 当り前のように隣にいるので、私も違和感を無くしつつあったのだけれど、気がついたらずっといた。



 「あ……ごめん、ね。今日」

 「いや。荷物とかまた届けるから、とりあえず今日は休め」

 「うん」




 それだけの会話を何とか成立させて、私は家へ入った。


 母は虚ろな状態で、志貴の顔をちらりとみて頭を下げただけだった。


 いつもならきゃーきゃー騒いでただろうな……そんな風に思いながら、私はようやく地上からずいぶんと離れていた踵を地につけた。



 「お母さん、とりあえず、休もう? お風呂入れる?」

 「ううん、私はいいわ。理香ちゃんは?」

 「私は、入るよ」

 「そう」

 「……うん」



 何か言おうかな、と思ったけどそれ以上何も言えなかった。



 大きく息を吐いて、脱衣場に立つ。


 コレを着た時は、あんなに楽しかったのにな―――



 ネックレス、指輪、ドレス。



 アップにした髪を解いて、私はいつもの自分に戻った。



 まるでお姫様の魔法が解けたみたいだ。




 でも、今日は―――




 解けただけじゃない、な……




 こぼれ落ちる涙を拭って、私はお風呂に入った。



 それでも流れる涙をシャワーでごまかした。