間もなくして、

綾野が車を回してきた。

・・・

先に翔が車に乗り、

後から私が横に乗り込んだ。

・・・

車内は無言。

・・・

「すみません、社長。

ちょっと大事な電話が入りましたので、

しばらくお待ちください」

・・・

運転席から降りた綾野は、

外で電話を始めた。

・・・

私は無言のまま、

外に目をやった…?!!!

・・・

突然後ろから抱きしめられ、

体をこわばらせた。


「な、何をやってるんですか?」

少し震えた声で、

翔に問いかける。

・・・

翔は私の耳に囁いた。