背伸びしたレイが、

オレの唇を奪った。

・・・

それを待っていたかのように、

カメラのフラッシュ。

・・・そして。

・・・

オレの目線の先には、

その場に立ち尽くす…冬美の姿。

・・・

オレは、レイを突き飛ばし、

冬美に目を向けたが、

いた場所にはもう、

冬美の姿はなかった。

・・・

どこにも冬美の姿がない。

・・・

社内も、

・・・そして、自宅にも。

・・・

あの瞬間、

俺達の信頼関係に、

ひびが入ったことも知らず、

オレは冬美を探し続けた。