「当たり前だ。冬美以外、

その役職に就ける女はいないな」


「フフ、役職って、大げさ」

・・・

私は翔を抱きしめた。

・・・

自分の今の体勢をすっかり忘れて。








・・・

「ゴッホン」

「「・・・・」」

・・・

「ノックはしたんですが…

帰る車の用意が」

綾野さんは目を逸らしたまま、

そう告げる。

・・・

ハッと我に返った私は、

今の体勢を思い出し、

立ち退こうとしたのに、

・・・

翔はそれを許さない。