「初めまして、美香の姉の、

薫子です」


薫子さんは、美香に良く似て、

とても美人でスタイルのいい女性。

・・・

こうやって話すことはおろか、

お互い顔を合わせるのも、

初めてだった。

・・・

「初めまして、色々お世話になります」

私は深々と頭を下げた。


「フフ、堅苦しい挨拶はナシよ。

それより、美香からいろいろ聞いてる。

冬美さんには、こっちで何も考えず、

静かに過ごしてもらえたら、それだけでいい。

自分の行きたい道を、

見つめられることを願ってるわ」


そう言って優しい微笑みをした薫子さん。

私も少しだけ、笑って見せた。

・・・

美香とは正反対な性格のようだな。

優しいところはそっくりだけど。

こんな人となら、やっていけそうだと思った。