私の話をすべて聞いた美香は、

深い溜息をつく。

「冬美ったら、どうしようもないわね」

「・・・」



「好きならちゃんと言わなきゃ。

言わなきゃ何も伝わらない・・・

社長も社長よ。

きっとまだ冬美の事好きなくせに・・・

すべてを諦めてる感じね?」



「・・・え?」


涙を拭きながら、

美香の顔を見つめた。


「だってそうでしょ?

嫌いなら、さっさと追い出すだろうし、

看病なんてありえないと思う。

その、園田先輩にそっくりな男に、

一度会わせて」


「…それは無理でしょ」


「無理じゃないわ!

その人と、園田先輩を一緒にしないの!

顔が似てるだけじゃない・・・

中身は全くの別人よ?

携帯貸して。それと名刺も」