次の日。

仕事に向かったオレは、

秘書の綾野を呼んだ。


「何でございますか、社長?」

この会社で、

彼を知らない者はいない。

それくらい、仕事ができ、

容姿も申し分のない男だ。

名前は、綾野 優斗(27歳)

・・・

「この女性を、社長室に呼んでくれ」

「…この女性ですか?」

写真をまじまじと見つめた綾野は、

写真とオレを交互に見比べる。

・・・

「早乙女冬美だ。宣伝部部長。

綾野もこの女性を知ってるか?」


「知ってるも何も、

彼女を知らない社員が珍しいくらいですよ。

仕事は出来るし、この容姿。

狙ってる男は星の数ほどいるとかいないとか」



「雑談はいい・・・

早乙女を呼んでくれ」


「・・・仕事ですか?

それともプライベートですか?」