…午後。

私は家に帰る事を許された。

…家。

それは翔の住んでる家でもある。

・・・

愛してない。

そう言われてしまったからには、

出ていかなきゃならない。

まだ少し、熱っぽく、

けだるい体で、家に帰った。

・・・

そこには、

翔の姿はなかった。

会社にでもいるのだろうか?

幸子さんの姿も見えない。

・・・

私はソファーに座って、

深く溜息をついた。

やらなきゃいけない事はたくさんある。

でも、

何から手を付ければいいのか、

分からないでいた。





「帰っていたのか」

背後からそんな声が聞こえてきた。