そう言って俺は手すりにつかまって

205号室に向かって歩いた



「こら横井君!!歩いちゃダメ!」

「うっせーな…」



浅井さんは後ろで溜息をついて

俺の前をズンズン歩いた



「ここよ、入りなさい」




俺はドアの隣のプレートを

ジッと見つめた



「1 青木 鈴」




なぜかはわからないけど……


俺はこの鈴という名前に

なぜか心が惹かれたのだ