夏のおくりもの


『家族と。』そんなわけない。だってお母さんもお父さんもいないんだから。
私は少し胸の奥がキュウと絞められる思いがした。

「あ、いや。別に君を疑ったりしてるわけじゃないんだよ。ただ見ない顔だからつい。」
「あ、良いんです。ちなみに東京から一人で来ました。」
「東京からかい!?わざわざ遠い所からご苦労様だねえ!」

おじさんはへえ~というように私を見てうんうんと首を縦に振った。