「やっぱり。こういうことするの、お前か柚乃くらいだからな」 雅哉は少し顔を顰めながら振り返る。 さすが、雅哉。 私は口元を綻ばせ、雅哉の隣に並び、一緒に廊下を歩く。 『ねぇ、雅哉も帰るの?』 「俺、これからゲーセン行く」 『え?一人で?』 「……」 あっ、一人なんだ。 決まりが悪くなった雅哉は、歩みを速める。