「ルナー!お夕食の用意はまだなのー⁉」

「今お持ちします」

「さっさとしてちょうだいよ!」


はあ?
だったら自分でやれよ!

とか思いながら、食事をテーブルへ運ぶ。





ここは、

貴族が先祖にあたる大金持ちの家。

私は、わがまま娘たちの下っ端だ。





「ちょっとルナ!
このお茶じゃイヤよ!他のを持ってきて」

と言って、
上のお姉さま、アリカが
ティーカップに入ってるお茶を絨毯に零す


「やだ!絨毯が汚れちゃったじゃない!
どうしてくれるの?」


てめえがやったんだろ!



なんて、そんなこと思っても、絶対口にはしない。


「ごめんなさい、すぐに取り替えます」



ニコッと微笑んで、絨毯を巻く。




「早く他のお茶を持ってきてよ〜!」


勝手に持ってくればいいでしょ!
だいったいお茶なんていっぱいあって、
どれがあんたのお気に入りなのかわかんないわよ!


とりあえず、テキトーに茶葉を出して、
ガラス製の豪華なティーポットにお湯を注ぐ。


「…ルナ!アリカお姉さまをいつまで待たせる気なの⁉」

「申し訳ございません」


今度は下のお姉さま、マリナが怒鳴る。