それからは沈黙。 すると、そっとあたしの手を握った。 「行こ」 あたしはそれだけで真っ赤なのに、 紳は平然としてる。 なんかムカつく。 「どこ行くの?」 「普通に、ショッピングとか?」 えっ。 あたしは嬉しくなった。 紳は知ってたんだ。 あたしが、お金持ちのような生活を送るのがいやなのが。