意地悪な幼なじみの君に恋をした




その女は、俺を涙目で見詰めながら後退りをする。


「違う……違うの…あたしじゃない!」

「その前に…あんた誰?彩葉とどんな関係なの?」

「違う、違う、違う!あっ…あたし…じゃ…っない…」

「わかったから…まず答えろ」


彩葉の教科書やノートをバサバサと床に落とし泣き崩れた。

なんだ、コイツ…

よくわかんねぇ。


「やっぱり…やっぱ覚えてないんだね…」

「はぁ?知らねーよ」

「所詮あたしも人気者に群がるバカな女の一人だったんだ……」


ますますわかんない。


「…名前は?」


俺はその女の前にしゃがんで、同じ目線で話した。


ほら…そしたら顔上げるから。