だ、誰だ…あの女。 「郁理~知ってるか?」 「いや…知らない…」 トイレから出て、教室のドアの小窓から覗いてみる。 やっぱり見覚えがない。 明るめの茶髪でショート、がっつり化粧までしてる。 その女は2、3回教室を見渡したあとに彩葉の机の中に手を入れた。 彩葉の教科書やノートを取ってく。 「奏真…悪いけど、俺だけで行かせて」 「おっけー」 さりげなくガラガラとドアを開けてみた。 つーかびっくりしすぎだろ…。