付き合ってる感じがしない。
キスはしたのに、手は繋いだことないし…
「なぁに凹んでんのよ、彩葉」
「べっ、別に…」
「郁理くんが構ってくれないから?」
「そんなんじゃないもん!」
「なら、あたし達も音楽室行こっ!」
「うん!」
美柚は鋭い。
あたしと郁理が付き合ってることは知ってるけど、あたしの気持ちまで分かるなんて…!
音楽室に着くと、岡本くんと郁理は楽譜を見て練習していた。
他の子達は別の音楽室を使ってるから、ここにはあたし達4人だけ。
「おぉ~広瀬ちゃんと美柚じゃん」
「うわぁ~…岡本くんのギターピカピカ…」
ギター好きなだけあって綺麗にピカピカしてる青色のギター。

