しばらく郁理に抱き締められてた。

郁理の腕の中はあったかい。

きっと、あたしが一番好きな場所。


「彩葉~ちっさいな」

「女子の中ではおっきいもん」

「俺からしたらちっさいの」

「郁理おっきい」

「当たり前」


得意気な、意地悪な顔が腹立つ!

まさか郁理の彼女があたしなんて、信じられない。


郁理のあったかい腕の中にいて幸せだけど、不安もある。

郁理はすぐに女の子と別れちゃうから、あたしもそうならないか不安。


「あたしと別れたりしちゃうの?」

「もう別れる前提の話しかよ」

「不安になっただけ」


疑ってるわけじゃないよ。

不安なだけ。