意地悪な幼なじみの君に恋をした




郁理の唇があたしの唇に重なる。

全部が初めてすぎて、戸惑うし…。


ただ、郁理の唇が少し震えてるように思ったのは気のせい…?


「彩葉って可愛いな」

「い、いっつもそんなこと言わないくせに!」

「もっとこの先がシたい」

「なに言ってんのよ!」


ぎゅーっとあたしの首もとに抱きついてくる郁理の頭を軽く叩く。


あたしだってほんとは、すごい恥ずかしいんだから……

付き合った初日にキスするのは、小説でも漫画でも読んだことないから。