意地悪な幼なじみの君に恋をした




幼なじみだからよき理解者じゃない、と得意気に美柚は言う。


恋愛はしてみたい。

付き合ったりしたことないから…。

小説とか漫画でしか、胸キュンとかしたことないし。


「美柚~ありがとう。郁理にも相談してみるよ」

「どういたしまして。なるべく早めに相談しなさいね?」

「うん!」


美柚の助言のおかげで、あたしはカフェを出た。

真っ直ぐ向かう先はマンション。


片手に携帯を持って郁理に電話をかける。


5コールほど鳴らして郁理が出た。


「もしもし郁理?」

『あぁ。どした?』

「相談あるんだけど…」


遠慮がちに言ってみる。