【奏真side】



あのスタジオで会った日から美柚ちゃんのことが忘れられなかった。


学校、クラスが一緒と気づいた時は本気で嬉しかったし、もっと近づきたいと思うほど。


「はぁ~…手疲れるし~!」

「ドラムは腕だるくなるよな」

「奏真もできんの?ドラム」

「美柚よりうまくできますけど?」

「なっ!なんだとー!」


いつしか、美柚、奏真って呼び合う仲になったけど友達のまま。


ってゆうか、友達以上恋人未満って言葉が俺らには合ってる。


話せば話すほど好きになるんだけど、いざ言葉で伝えるとなったら伝えられない。


もどかしい気持ちのまま、夏になろうとしていた。