教室に入ると彩葉は席に着いてた。


「郁理~彼女さんは大丈夫?」

「彼女じゃねーから大丈夫」

「ええっ!彼女じゃないの!?」

「あぁ。さっき別れた」

「さっき?…女の子は大切にしないとダメだよ…」

「わかってる」


わかってる。

好きで付き合ってないだけだ。


「あたしも郁理みたいにモテモテになりたいなぁ~…」

「あっそ」


頬を両手で包みながら、ポカーンと上を向いてる彩葉。


彩葉はモテそうなのに…。

俺が彩葉のこと気になるだけか?