俺も奏真の隣でギターを小さく鳴らす。
「にしても郁理さ、広瀬ちゃんと付き合い出して変わったよな」
「は?どこが?」
「色んな女と付き合わないで、広瀬ちゃんに固定してんじゃん」
「あー…ん。彩葉には本気だから」
「言うね~!」
ほんとのことだ。
彩葉には本気だから、絶対に裏切るようなことはしたくない。
「美柚に会いたいな~…受験終わるまで我慢すっか」
「つーか俺らってもうほとんど学校行かなくない?」
「…忘れてた。あー!美柚ちゃーん!」
奏真はやっぱり藤野が一番大好きらしく、ここ最近はずっとこの調子。

