意地悪な幼なじみの君に恋をした




それにいつもと違って見た目が真面目なのも、またいい。

鎖骨より長い黒髪は二つに束ねられてる。


髪結んでたら幼いな。


「ゆーりー…」

「なーに」

「昨日の夜言ってたことしてくれないの?」

「なに言ってた俺?」

「とぼけないで意地悪!」


昨日の夜…

マンションの裏の公園に行ってー…

ブランコに乗ったっけ。


そして…

もしかしてキスのこと?


「キス…?」


俺が小声で聞くと、彩葉は顔を真っ赤にして頷いた。


終わったら唇にって言ったよな。


「こんな人通り多いとこでしていいの?」

「こ、ここではダメ!」

「どこならいいわけ」

「…うち来る?」


彩葉からのお誘いなんて珍しい。

これは誘いにのんないと。