抱きしめられてる腕の中で、郁理の香水の匂いがふわっと鼻をくすぐる。
この匂いが大好き…。
あたしも郁理の背中に手を回した。
「家の前でなにやってんだろーな」
「別に気にしないもん。郁理の側にいれてるから気にしない」
「可愛いこと言うじゃん、チビのくせに」
「だーかーらーチビじゃないよ~」
「はいはい」
あたしの頭をポンポンと撫でてくれる。
スレ違ってた分、郁理に対する好きって気持ちがどんどん溢れくる。
「んー郁理…家帰る」
「満足した?甘えたちゃん」
「うん、満足した。郁理は?」
「俺は物足りない。このまま押し倒しちゃいたいから」
「じゅ、受験終わったらねー!」
久しぶりにそんなこと言われたら照れるし!
体温が1度上がったかも…。

