意地悪な幼なじみの君に恋をした




教室に入れば、先に席に着いていた彩葉が俺を見てくる。

でも、目を反らす。


こんなことしてばっかじゃダメなのに…。


「よっ!郁理!」

「あ、奏真…」


俺に気づいた奏真が駆け寄って来る。


「なーんか朝から元気ねーみたいだな」

「奏真だって最近は元気ないようにみえるけどな」

「はぁ?そんなことねぇって!俺はいつでも元気だし」

「分かりやすいな、お前」

「……バレた?」

「バレバレ」


奏真はいつも空元気だけど、無理してる感じがした。

藤野と別れるかも…なんて話は聞いてたけどまさか?