意地悪な幼なじみの君に恋をした




機嫌悪くさせるつもりはなかったのに…。


「ご、ごめんね…」

「別に」


絶対、機嫌悪くさせちゃったかも…

どうしよう。


今はこのままの方がいいよね。

謝りすぎてウザイって思われても傷つくし…。


先にスタスタ歩いて教室まで行ってしまう郁理の後ろを追って、あたしは教室に入る。


珍しく美柚と岡本くんが一緒にいない。

今日は予想外なことがたくさん起こる日とか!?


「美柚~おはよう」

「あ、あっ!彩葉!おはよ…」


いつもの美柚じゃない。

3年間一緒にいるからわかる。

元気ないよ…。


「美柚…なんかあったの?元気ないように思うんだけど…」

「そんなっ、なんでもないよ……。昼休みに屋上…行こ」

「うん!いいよ」


なんかあったんだ。

だいたいは予想つくけど、予想が的中してほしくない。