意地悪な幼なじみの君に恋をした




メールを送るとすぐに電話がかかってきた。

もちろん郁理から。

あたしは小走りで部屋に入り通話ボタンを押す。


「郁理…?」

『メールじゃなくて電話してくれればよかったのに』

「ごめん!勉強とかしてたら迷惑かなって…」

『彩葉からの電話なら迷惑じゃない。むしろ嬉しいから』

「ありがとう…」


つい頬が緩む。

そんなこと言われたら嬉しいにきまってるじゃん。

わかってて言ってるのかな…意地悪郁理…。


『でも、まぁ…おめでと。推薦決まったのに変なことやらかすんじゃねーぞ』

「わかってるよ~大丈夫、大丈夫。それじゃあ…また明日ね?」

『あぁ、また明日』


切りたくない気持ちを我慢して通話終了。

郁理は今、勉強して頑張ってるんだから邪魔しちゃダメ…。