それにこれじゃあ、キスしてほしいみたいな感じだし! なんなのよ~…。 「キス…する?」 「ええっ!ほ、ほんとに?」 「こっち向いて……」 「ちょっ…ん、んっ……」 郁理に両手で頬を包まれて、触れるだけのキス。 でもね、どうしよう。 これだけじゃ足りない…。 「じゃあまた明日な、彩葉……?」 「行かないで…」 「なになにーまだ足りないとか?」 「ちっ、違うけど…!」 あたしはとっさに郁理の手をぎゅうっと掴んでた。 なにしてるのよ…!