意地悪っぽい笑顔であたしを部屋に通してくれる。
あれ…意外にも部屋きれい。
「こんなに部屋きれいだったけ?」
「きれいにきまってんだろ。…机の中はアマゾンだけど」
「そうなんだ…」
「まぁ、好きにしてな。俺も好きなことしてっから」
「はぁい」
あたしは郁理のベッドに座る。
基本的にあたしが郁理の家に来たら、ベッドに座るからね。
すると郁理は壁に掛けてあるギターを持って床に座った。
ベッドにもたれ掛かるようにして。
「ギターできたっけ?」
「奏真に教えてもらった」
いつの間にそんな仲良くなってんの…。

