胸のモヤモヤが治まらないまま、俺が席に着くと奏真は俺の隣に座る。
「またまたヤキモチかなんか?」
「またってなんだよな、またって。…奏真はねぇのかよ…」
「俺?俺だってヤキモチの一つや二つあるって」
「ふ~ん」
奏真は頬杖をしていてイマイチ話を聞いてるのかどうなのか……。
「はぁ~あ…。俺ってカッコ悪い」
「わかるよ。郁理の言いたいこと。俺だってそうだし」
「マジ?」
「あぁマジ。美柚って男友達多いから、そんなことしょっちゅうある」
確かに藤野は、彩葉と比べて外向的なせいか男友達が多い。
奏真は不安でしょうがないだろうな。
「でも俺…美柚のこと信じてるから。美柚は絶対浮気しないし」
「俺だって彩葉のこと…」
信じてる。

