陽椰くんにもお世話になったし…。
ほんとに助かった。
「彩葉ちゃん。なんかあったら俺を頼ってえや。王子は姫を必ず助けるで?」
「は、ははっ…ありがとね、陽椰くん」
あたしの右手を優しく握ってくれる陽椰くん。
「勝手に彼氏面してんじゃねーよ。彩葉の王子は俺一人で十分だ」
「郁理も王子だったんだね…」
郁理はあたしの左手をぎゅっと握る。
なんかまた暑くなってきた…。
心臓がドキドキとうるさく音をたてて、頬を熱くさせる。
「彩葉ちゃんかわええ~♪照れてるっ」
「他の男で赤くなんなよ!」
郁理は嫉妬してくれてるのかな?
嬉しいかも…!
夏は暑いけど、心までも熱くなる。

