んっ…なんだか涼しい。
さっきまでとは大違い。
身体も少し軽くなった気がするよ…。
目を開けて見ると目の前には、真っ白な天井。
涼しい風があたしの頬に触れる。
「あっ!彩葉ちゃん、大丈夫?無理したらあかんで!」
この聞き覚えのある関西弁はもしや…
「陽椰くん…?」
「ピンポーン!…身体…大丈夫なん?苦しいとこないんか?」
「だ、大丈夫…。あたし…どうしちゃったの?保健の先生は?」
「先生は今、職員室や。彩葉ちゃんは熱中症で倒れちゃったみたいやな…」
「そ、そっかぁ」
陽椰くんは相変わらず、目が覚めるほど明るい髪色をしている。
うん、夏っぽい。

