それにしても……
郁理だってそろそろ進路を決めなきゃいけない時。
ふざけて言ってるのかよくわからないけど、ちゃんと決めた方が良いと思う。
「郁理のさ……ほんとの進路ってなに?」
「ほんともなにも決まってない」
「決めた方がいいよ…そろそろ」
「そのうち決める」
欠伸しながら言ってる郁理の姿は呑気そのもので…。
中学の時もこんなだった気がする。
ギリギリまで進路決まってなくて、郁理のお母さんはもちろん、担任までも困らせて…
結局、あたしと同じ高校選んだんだよね。
今回もあたしと同じ大学……
なんて上手い話しないか…。
つい繋ぐ手に力が入ってしまう。
できることなら、ずっと一緒にいたいから。

