彩希ちゃんと別れて一人で廊下を歩いて教室へと戻る。
その戻る途中で出くわしたのは…
キャラメル色の目立つ髪色で、左耳にピアスがキラリと光る陽椰くん。
「彩葉ちゃんやないかっ!元気しとった?」
「うん、元気にしてたよ。陽椰くんも元気そうだね」
「ほんまに元気そうに見える?」
「えっ、う、うん…」
どっからどう見ても元気そうだよ…。
陽椰くんは自分の胸を押さえてうなだれながらあたしに寄って来た。
「俺、胸が苦しいねん」
「なっ、なんで?」
「恋煩いしとるから」
「恋煩い…?」
あまり理解できてないあたしに陽椰くんは、深呼吸をしてから叫ぶ。

