【彩葉side】



修学旅行の振替休日が明けると、教室内は修学旅行の話で盛り上がっていた。


もちろん、あたしもさっきまで美柚達と話してたけど今は美術室の前にいる。


昼休みだから一番後輩に会いやすい時間かなぁ~…と思って。


「彩葉先輩!お久しぶりですっ!」

「彩希ちゃん!いきなり呼び出してごめんね?」

「全然大丈夫です。修学旅行お疲れ様でした!」

「あ、その修学旅行なんだけど…はい!お土産!気に入ってくれるかな」

「えっ!わざわざありがとうございます!開けてみていいですか?」

「うん」


彩希ちゃんには、薄ピンクの可愛らしいクマのストラップをあげた。

ストラップが一番無難かと思って。


「可愛いクマが付いてる~!ありがとうございますっ」

「いえいえ…喜んでくれてよかった」


しばらく、そのストラップを眺めてた彩希ちゃんが思い付いたように言った。