意地悪な幼なじみの君に恋をした




【彩葉side】



昨日の夜は郁理に会えてよかった。

ぎゅっと抱きしめてもらってあたしは安心できたから。

このことはみんなには秘密。


そして今は、美柚と二人で早朝のホテル沿いの道を歩いていると…


「あっ!美柚ー!彩葉ちゃーん!」

「あ、秋月くん!?」

「ハル!なんでいるのよ」


あたし達の後ろには息切れ気味の秋月くんと友達が。

美柚は苛立ちを見せながら、秋月くんと話す。


「なぁー彩葉ちゃんとデートしたいねん。俺本気やで?」

「彩葉には立派な彼氏がいるのよ。我慢しなさいっ」

「遊ぶだけでええからぁ!俺と遊んでくれへん?」

「え、えっと~…」